創業50年の確かな実績 職人による手込め加工技術

工場紹介

群馬県にある有限会社コバの取締役副社長 小林氏にお話を伺いました。

【企業情報】

会社名有限会社コバ
所在地
群馬県みどり市笠懸町阿左美2638-2
代表取締役小林 淳
設立
1967年
事業内容素材加工、旋盤加工、フライス加工
経営理念持続可能な協奏社会を創る企業の一つになる

あらゆる分野に向けてサプライチェーンの一社として金属部品を供給。
食卓向けの爪楊枝入れ、栓抜き、調味料入れ、箸置きなど、近年はBtoC向け製品も展開を開始。

事業について

−経営理念「持続可能な協奏社会を創る企業の一つになる」に込められた想いをお聞かせください

このコロナ禍で浮き彫りになったというか、直に人と会えなくなることが増えたり仕事も減産してということが多くなって。
その中で、本来であったら同業他社とはライバル関係になりますが、時代背景もあり協力することが大事なんじゃないかと思ったんです。
つまり、徒競走の「競争社会」ではなくて、「協奏社会」を実現することで、金属加工業全体を底上げできたらいいなという想いを込めて、理念としました。

−御社の事業内容を教えて下さい

NC旋盤工作機械を用いての金属加工をメインとしています。
主に自動車、航空機、建機などあらゆる分野に向けて部品供給をしております。比率としては自動車が一番多いです。

−例えば自動車でいうと、どのような部品を作られてるんでしょうか。

ピストン、フランジと呼ばれるものが多いです。

−今までに仕事の依頼があったのは、どのような金属が多いのでしょうか。

ほとんどが鉄、アルミ、真鍮、ステンレスですね。樹脂もたまにあります。
基本的には何でもやっていますね。SCM材(クロムモリブデン鋼)とか、鉄でも種類があるんですけど、分け隔てなく色々やっています。
頻度は少ないですが、チタンとかもたまにあります。

−特殊な材料での依頼があった時も対応が出来るということでしょうか

そうですね。鉄専門やアルミ専門の企業さんもあったりするので、弊社のように雑食で何でもやるよっていうのはあまりないかもしれないです。

技術について

−得意な技術について教えて下さい

NC旋盤による精度と外観に優れた美しい加工技術です。
その中でも得意としている大きさは、業界で中物と呼ばれるφ35くらいです。

−なるほど。加工公差はどのくらいまで追い込めるのでしょうか。

そうですね。±0.01とか、ミクロン単位でやることもあります。

−その技術を使ってできた部品や製品は、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。

汎用品にはない特殊形状をしたボルトやネジ、ナットなどです。
特殊形状とは、例えば、普段目にしないような長いネジだったりとか、シャフトにネジがついているようなものとか、
ホームセンターではなかなか見かけないような形状ですね。機械設計から図面をそのままやっているような形なので、
ある意味オーダーメイドのような感じですね。また、BtoC向けの金属製品もあります。

−他社との差別化のポイントを教えていただけますか

柔軟な対応で小ロットでも対応が可能であるということです。

−例えば、1個からの試作でも対応が可能ということでしょうか。

そうですね。実際、1個ということも稀にありますよ。

−1個の時はしっかりとした図面があって、小林さんのところに依頼が届くのでしょうか。
それとも、ざっくりと「こういうものを作って」という依頼が多いですか。

どちらもありますね。一応、図面もこちらで書けます。

−技術面での強みや特徴があれば教えてください

当社はあらゆる製品に対応するため、人の手による「手込め加工」を基本として営業しています。
手込めというのは、機械に人がついて人の手でチャッキングさせる作業です。
弊社の場合、複雑な形状を加工することが多いんですが、ロボットアームだと形状によっては掴めないものもあったりするんです。
手込めのメリットを活かして、多品種小ロットに対応出来ています。

今後について

−現在の課題があれば教えていただけますか。

今までは展示会など新規開拓などに力を入れてこなかったため、「認知」される機会が少なかったと感じています。
これからは全国的に知られることが必要だと思っています。

−将来の展望を教えていただけますか。

BtoC向けにすでに展開を始めておりますが、今後はライフインテリア業界に進出したいとも思っています。
今まで自動車や航空機など、機械部品、構造部品が多かったのですが、これからは、ToC向けの自社製品に力を入れていきます。
これをきっかけに一般の方の方にも目に留まるようにと、展示会に出展したり、ふるさと納税返礼品の登録をさせてもらっています。

−ライフインテリアとは、どのようなものでしょうか。

爪楊枝入れ、栓抜き、調味料入れ、箸置きなど食卓関係の製品が多いんですが、
金属の美しさで高級感を感じていただき、日常に彩りを添える。そういうのが私が想うライフインテリアです。
展示会に出展した際は、綺麗だねとか、高級感があるねといったお声をいただきます。

−今HPを開いてECサイトのような形で販売されているんですよね。

そうですね。BtoC向けに販売しているのですが、BtoBにも繋がれば良いなと思っています。

8TK8(インフェニティケイフェニティ)サイトURL
https://tk1988.thebase.in/

−最後に、PRをお願いします。

今まで先代とやってきましたが、会社の認知度を上げるというところは口コミだけでやってきましたので、
今後は自分が広告塔になって前に出ることで新規開拓をしていこうと思っています。
積極的に行動することで、今は順調に認知を広げることができているので、今後も自分が最前線で戦っていければと思っています。

提供写真©ものづくり新聞

有限会社コバのホームページはこちらから
https://www.koba-senban.co.jp/